コーヒー豆の種類が多すぎ!
ドリッパーは何を使うの?
正しい淹れ方、誰か教えて…
コーヒーに興味があっても、初心者にとってはわからないことだらけ。自分でコーヒーを淹れたいと思っていても、淹れ方がわからないことで挫折した人は数えきれないほど多いはずです。
この記事を読めば、自宅でおいしいコーヒーを淹れる基本がしっかりと学べます!また、コーヒー豆の選び方やドリッパーの選び方に悩んでいる初心者、もうワンランク上のドリップを目指す人は、下記記事もぜひご覧ください。
- 日本安全食料料理協会(JSFCA)認定
コーヒーソムリエ - 日本技能開発協会(JSADA)認定
コーヒープロフェッショナル - 年間2,500杯分以上コーヒーを
淹れる人
- 日本安全食料料理協会(JSFCA)認定
コーヒーソムリエ - 日本技能開発協会(JSADA)認定
コーヒープロフェッショナル - 年間2,500杯分以上コーヒーを淹れる人
コーヒーを淹れる準備
コーヒーの淹れ方を説明する前に、まずはコーヒーを淹れる準備を整えます。具体的には、下記の3点です。
- コーヒー豆を挽く
- ドリッパーをセットする
- お湯を適温にする
基本的にこの記事では、1杯分のコーヒーを淹れる前提で説明していきます。なお、1杯分を入れるのに必要な分量は「コーヒー豆15gに対してお湯230cc」です。
コーヒー豆を準備する
焙煎度合いや産地などを基準に選んだコーヒー豆を、ペーパードリップ用に挽きます。ペーパードリップは中挽きが基本で、ゴマの大きさが目安です。
1杯分(コーヒー豆15g)をコーヒースケール等で計り、ミルで挽きましょう。わかりやすくざっくりと説明すると、値段が高いミルは挽いたコーヒーの粒度(粉の大きさ)が均一になるため、雑味のないクリアでおいしいコーヒーを淹れることができます。
しかし、初心者のうちは高額なミルには手が出せない人がほとんど。まずは手頃な価格帯のものから選んでも問題ありません。例えば、下記に示すハリオのミルは2,000円台で購入できて、しかも使用している人からの評価が高い優れもの。コスパがよくおすすめです。
コーヒー豆の選び方は、下記記事を参考に選んでみてください。どうしてもわからない場合は、ブラジル(またはコロンビア)の中煎りを選べば間違いありません。
【関連記事】コーヒー豆の選び方を3つの視点でわかりやすく解説|焙煎度合い・産地・精製方法
ドリッパーを準備する
挽いた豆は、フィルターをセットしたドリッパーへと移します。さて、ここで質問。
フィルターは正しくセットできていますか?
あまり考えたことがなかった人や、自己流でなんとなくごまかしていた人が多いと思います。円錐型(HARIO V60、コーノなど)と台形型(カリタ、メリタなど)がありますが、フィルターのセット方法はそれぞれ下記のとおりです。この機会に、ぜひ覚えましょう。
円錐型(HARIO V60、コーノなど)
台形型(カリタ、メリタなど)
挽いたコーヒー豆を入れるとその重さで沈み込むため、さらにフィットしていきます。あとは軽くゆらしたり、スプーンなどで整えたりして、表面を平らにならしましょう。
熱湯はNG!お湯の目安は90℃
熱湯でコーヒーを抽出するのはNG。熱いお湯は抽出力が強いため、雑味などのネガティブな要素まで抽出してしまいます。
抽出で使うお湯は90℃を目安に準備しましょう。お湯が沸騰したら、一度コーヒーサーバーやマグカップなどに注いでから抽出用の細口ケトルに移し替えることで、適温の90℃前後になります。回数を重ねればすぐに慣れますが、不安な場合は温度計で計ってみることをおすすめします。
コーヒーの淹れ方を解説!
前置きが長くなりましたが、ここからは淹れ方を解説していきます。1杯分を「コーヒー豆15gに対してお湯230ccを注ぐ」こととして説明していきます。
初心者の方もすぐに実践できるよう、コーヒーやお湯の量など具体的な数字を示しながら解説します。また、記事後半にはコーヒー豆が20g、25g、30gの場合のお湯の量も載せていますので、ぜひ参考にしてください。
- お湯を注ぐのは5回(蒸らしを含む)
- 注ぐ量はそれぞれ決めておく
- 抽出時間は3分以内
ペーパードリップの流れを詳しく解説
1人分の淹れ方(豆の量15g)
注ぐ量 | 合計 | |
---|---|---|
1湯目 | 30cc | 30cc |
2湯目 | 60cc | 90cc |
3湯目 | 50cc | 140cc |
4湯目 | 50cc | 190cc |
5湯目 | 40cc | 230cc |
ここで紹介するペーパードリップの基本は、5回に分けてお湯を注ぎます。5回のうち初めの1回は、いわゆる「蒸らし」。各回で注ぐお湯の量をあらかじめ決めておくことで、同じ味わいを再現することができます。
それでは、基本のドリップを解説します。
1湯目は、いわゆる「蒸らし」。挽いたコーヒー豆をしっかり蒸らすことで、抽出の際に成分が出やすくなります。
約30ccのお湯で、コーヒー全体にお湯をいきわたらせます。蒸らす時間は30秒が目安ですが、深煎りのコーヒーはガスの発生が多いため膨らみやすく、落ち着くまで時間がかかることがあります。
コーヒー粉を観察して、落ち着くまで待ちましょう。
コーヒーの成分がしっかりと抽出されるのが、蒸らした後の2湯目。中心から静かに注ぎはじめ、円を描くようにコーヒー粉全体へお湯をかけます。60cc追加で注ぎ、蒸らしと合計して100ccとなるように注ぎます。
この時、コーヒー粉の内部からガスが発生して暴れることがあります。中心から静かに注ぎ始め、状態を観察しながら静かに注ぎましょう。
注ぐ量 | 合計 | |
---|---|---|
3湯目 | 60cc | 150cc |
4湯目 | 40cc | 190cc |
5湯目 | 40cc | 230cc |
3湯目から5湯目は、上の表を参考にお湯を注いでいきます。前に注いだお湯がドリッパーからなくなったタイミングで、次のお湯を注いでいきます。この時、必ずしも中心から外側へ円を描くように注ぐ必要はなく、コーヒー全体にお湯をかけることを意識しましょう。
また、コーヒーの抽出に時間をかけすぎるのは、コーヒーの風味を損なってしまう原因となります。抽出を3分以内に終えるため、5湯目は2分15秒までには注ぎ切ることを目安にしましょう。
▼参考
抽出の考え方とワンポイントアドバイス
成分がもっとも抽出されるのは蒸らした後の2湯目で、その次が3湯目。ここまでの間に、しっかりとコーヒーから成分を抽出しきるようなイメージを持つことで、再現性はさらに高まります。
じつは、5湯目ともなると抽出される成分は多くありません。むしろ、時間が経つほどに渋味やえぐ味などの好ましくない成分が抽出されやすくなってきます。3湯目までにおいしい成分は抽出しきって、4湯目以降(特に5湯目)は抽出の「余白」として考えると味を調えやすくなります。
基本のレシピで抽出して薄いと感じたら、5湯目で注ぐ量を減らします。反対に濃く感じた場合には、5湯目で注ぐ量を増やせばOK!
他の分量でも考え方は同じ!
豆の量 | お湯 (全体) | 1湯目 (蒸らし) | 2湯目 | 3湯目 | 4湯目 | 5湯目 |
---|---|---|---|---|---|---|
15g | 230cc | 30cc | 90cc | 140cc | 190cc | 230cc |
20g | 300cc | 40cc | 110cc | 180cc | 240cc | 300cc |
25g | 380cc | 50cc | 140cc | 230cc | 310cc | 380cc |
30g | 500cc | 60cc | 180cc | 300cc | 400cc | 500cc |
1人分(コーヒー豆15g/お湯230cc)で説明してきましたが、豆の量が増えた場合のレシピを参考に紹介します。コーヒー豆の量が増えると、同じ割合でお湯を注いでも少し濃く感じるので注意が必要。作る量が多い場合は少し濃いくらいに抽出して、飲みながら直接お湯を注いで調整する方法もおすすめです。
また、もう一つの基準として、次のことを押さえておくと便利です。
- 1湯目(蒸らし)で使うお湯の目安はコーヒーの倍量
- 3湯目までで全体量の約60%を注ぐ
基本のレシピを押さえつつ、楽しみながらさまざまな淹れ方を試してもらえればいいなと思っています。その試行錯誤の中でも、上記2点はどこかで覚えててほしいポイントです。
まとめ
自宅でのペーパードリップについて、基本のレシピや淹れ方について詳しく解説してきました。しかしながら、結局のところ「習うより慣れろ」もまた真理です。試行錯誤も楽しみながら、ぜひ自宅で実践を続けてください。
- コーヒー豆: 15g(中挽き)
- お湯の量: 230cc
- お湯の温度: 約90℃
- 抽出時間: 3分以内
- お湯を注ぐ回数: 5回
注ぐ量 | 合計 | |
---|---|---|
1湯目 | 30cc | 30cc |
2湯目 | 60cc | 90cc |
3湯目 | 50cc | 140cc |
4湯目 | 40cc | 190cc |
5湯目 | 40cc | 230cc |
▼関連記事
コメント